葉酸の効果

葉酸でダウン症のリスクを軽減!知っておきたいその理由とは

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妊婦

「お腹の赤ちゃんがダウン症だったら、どうしよう…」と悩んでいる妊娠中の女性は、多くいます。

また、「ダウン症児を妊娠することが怖い…」という理由で、妊娠自体を避けようとする女性も、少なくありません。

ダウン症は、風邪のように自然に治るものではありません。薬を飲んでも、手術をしても、治ることはありません。

一生背負っていなかければならない、先天的な異常です。でも実はダウン症は、葉酸の摂取で防止が可能と言われています。

確実に防止できるわけではありませんが、そのリスクが低下する可能性は大!ここでは、その理由や実際の効果をご紹介しますね。

ダウン症の赤ちゃんの特徴

「ダウン症の赤ちゃんは、通常の赤ちゃんとどう違うの?」と疑問に感じている女性もいらっしゃるかもしれませんね。まずは、ダウン症児として生まれた赤ちゃんの特徴をご紹介しますね。

ダウン症の赤ちゃんの具体的な特徴

  1. 目がつり上がり気味
  2. 鼻が低め
  3. 手の小指の関節がひとつ少ない
  4. 足の親指が人差し指から少し離れている
  5. 筋肉の発達がゆっくり
  6. 軽~中度の知的障害を伴う
  7. 内臓や目の疾患を伴うことがある

このようにダウン症の赤ちゃんは、見た目も体の内部も、通常の赤ちゃんとは異なっているのです。でも、これら全てが当てはまるわけではありません。たとえば小指の関節の数が通常と同じで、内臓に問題のないダウン症の赤ちゃんもいます。

ダウン症は染色体の異常が原因

ではなぜ、こういったダウン症の赤ちゃんが生まれてくるのでしょうか?その原因は、染色体の異常にあります。赤ちゃんは、お父さんの精子から23本、お母さんの卵子から23本の染色体をもらって生まれてきます。

合計で46本ですね。精子と卵子とが結合すると、それぞれの染色体がひとつずつペアになり、23組になります。これにより、受精卵が誕生します。でも一部の染色体に、問題が生じることがあります。

受精卵は細胞分裂をすることで、同じ染色体を持つ細胞を増やしていくのですが、その時に違った染色体を作ってしまうことがあるのです。そしてダウン症は、23組のうち21番目の染色体に問題が起こることで、発現します。

  1. 2本で1組のはずが、1本多い
  2. 14番目の染色体にくっついている
  3. 染色体に問題のある細胞と、正常な細胞の両方が存在している

この3パターンとなっています。

染色体の異常を防ぐ葉酸

ほうれん草

ところが葉酸を摂取していれば、この3パターンのいずれの染色体異常も、防ぐことが可能となります。なぜなら葉酸には、正しい細胞分裂を促す力があるからです。

細胞分裂は、基となる細胞をコピー(複製)することで進んでいきます。染色体異常は、このコピーがうまくいかないことで起こります。

そして葉酸には、コピーを正しく行わせる力があります。正確には、元の染色体データを持つDNAを、しっかりと合成するのです。

元のデータがなければ、正しい染色体は作られません。そのためDNA合成を促す葉酸は、染色体異常の防止、つまりダウン症予防に効果的とされているわけです。

葉酸でダウン症発現率が10分の1に!

葉酸を摂取することで、具体的にダウン症をどのくらい予防できるようになるのでしょうか?予防の正確な確率は、発表されていません。それどころか実は、ダウン症を予防できるという医学的根拠も確立していない状態です。

しかしアメリカやイギリスでは、先天異常予防のために、妊娠中の女性への葉酸摂取が呼びかけられています。その結果10年で、ダウン症を始めとした先天異常を持つ赤ちゃんの誕生数が、10分の1に減ったのです。

葉酸の力で減少した、と判明したわけではありません。何か他の要因があるのかもしれません。でも2つの国で、葉酸の積極的な摂取により、ダウン症児の数がここまで減ったわけですから。

葉酸には、ダウン症予防につながる何らかの効果が、大いに期待できそうですね。

ダウン症のリスクは高齢になるほどアップ!

近年になって、日本でもダウン症予防のための葉酸摂取が呼びかけられるようになりました。ところが日本では、アメリカやイギリスほどの目覚ましい結果は出ていません。

その理由のひとつが、高齢出産をする女性が増えてきたことです。実はダウン症などの染色体異常は、卵子の老化も原因となっているのです。

女性の卵子は、女性が誕生する時には、既に一生分が作られています。その後、新しく作られることはないのです。

そのため必然的に卵子は、女性が年をとるにつれて、古くなっていきます。古くなれば、状態が悪くなります。そしてこの衰えによって、染色体異常が引き起こされてしまうのです。

先天異常の赤ちゃんが生まれてくる確率

  • 25歳=1250人に1人
  • 30歳=952人に1人
  • 35歳=270人に1人
  • 40歳=90人に1人
  • 45歳=30人に1人

となっています。このように、母親が高齢になるほどダウン症の赤ちゃんが生まれる可能性が高くなります。高齢出産をする女性は、意欲的に葉酸を摂取したいところですね。

ダウン症を受け入れることも大事

ママ

ダウン症の赤ちゃんがお腹に宿ったとしても、無事に生まれてくるとは限りません。染色体異常がある以上、うまく細胞分裂できず、お腹の中で生命が失われてしまうこともあるのです。

実際に、流産や死産となった赤ちゃんは、10人中7人が染色体異常を持っていたというデータも出ています。それを考えると、ダウン症にもかかわらず無事に生まれてくることのできた赤ちゃんは、とても幸運な子と言えますね。

失われてもおかしくはなかった命を手放さなかった、強く立派な子。そしてその命を守り抜いて出産したママもまた、とても立派です。どうか、それを誇りにしてください。

生まれてきた赤ちゃんがダウン症だったとしても、幸運を喜び、強さを褒め、慈しんであげてください。ダウン症の子供は、ゆっくりですけど、成長します。

成長するんです。体だけでなく、心も知能も発達するんです。その度合いによっては、ゲームだって、読み書きだって、できるようになります。

小学校で、特別支援学級ではなく普通学級に通っているダウン症の子供も多くいるんですよ。この事実を胸に、ダウン症を過度に恐れ否定するのではなく、受け入れる気持ちで妊娠時期を過ごすことも、とても大事です。

その安らかで前向きな気持ちは、きっとお腹の赤ちゃんにも伝わります。

まとめ

赤ちゃん

受精卵は、細胞分裂をしながら赤ちゃんとして成長していきます。この細胞分裂の過程で、染色体に異常が生じることが、ダウン症の原因です。

また、加齢による卵子の衰えも、ダウン症の原因となります。しかし染色体異常は、葉酸の摂取で防止することが可能です。葉酸は、正しい染色体情報を伝える手助けをするからです。

現に、妊娠中の女性に葉酸の摂取を勧めているアメリカやイギリスでは、目覚ましい効果が出ています。

高齢になるほど、染色体異常のリスクが高まるのですから、高齢出産となる女性には、葉酸の摂取は特に大事です。ぜひ、積極的に摂取してくださいね。

ただし、ダウン症を過度に恐れず、受け入れる気持ちを持つことも大事ですよ。

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